全国ドーム・ツアー"Mr.Children DOME TOUR 2009~SUPERMARKET FANTASY~"、12月26日の東京ドーム公演のレポートをお届けしよう。

撮影:石渡憲一
近年のツアーは、メンバー4人に加えて、小林武史(key)、ナオト・インティライミ(cho&ag)という6人のシンプルな編成で行なっている。ゴージャスなアレンジの曲でも、この6人だけできっちりと聴かせてくれるのが、さすがMr.Childrenと感じていたが、今回のツアーでは演奏面に関してはさらにパワーアップしたような印象を受けた。メンバーそれぞれの演奏がしっかり響いてくる。大きなツアーを続けてきて、ミュージシャンとしてのポテンシャルが相当に高いレベルで融合していることがひしひしと伝わってきた。
ライブは、ステージ中央の花道にて桜井和寿が「声」を歌い出して始まった。演奏のクオリティに加えて、ステージ・セットの完成度の高さにも驚愕した。左右に100メートル近くあるステージ、メンバーのうしろには変幻自在に映像を映し出す巨大スクリーン。カラフルな空間の中で多くの名曲たちが鮮やかにプレイされていった。

▲ブルーのテレキャスターを弾く田原健一。 撮影:渡部伸
ギタリストの田原健一は、サンバーストのギブソン・レス・ポール、ギブソンSG、フェンダーのテレキャスター、ストラトキャスター、エピフォンのカジノ、ギブソンのチェット・アトキンス・カントリー・ジェントルマンなど、何本ものギターを曲に合わせて使い分けていた。アルバムのアレンジに近いトーンで、広いドーム会場でもしっかり抜けてくる音作りがされていたのはさすがだった。特に「ニシエヒガシエ」などで聴かせた野太いトーンでのスライド・プレイは、ギター・ファンにとってのハイライトであったと思う。個人的には、「彩り」、「箒星」、「声」、「GIFT」で登場したビンテージのエピフォン・カジノの深みのある音色にしびれた。まさに珠玉のギター・サウンドと呼べるトーンだった。

▲ヤマハのエレアコをプレイする桜井和寿 撮影:渡部伸
フロントマンの桜井もヤマハのLJ66カスタム(エレアコ)で、リズミカルなストロークを響かせていた。最近のライブではこのヤマハのエレアコが登場することが多いようだ。この日はダークな色合いのモデルを使用していたが、以前はナチュラル・ボディの同じモデルを弾いていたこともあったので、かなり気に入っているのだろう。アンコール前の本篇ラスト「終わりなき旅」では,ファンにはお馴染みのフロントにハムバッキングを搭載したブルー・フラワーのテレキャスを抱えて、エッジの効いたフレーズを聴かせてくれた。
Mr.Childrenクラスのアーティストがドーム公演を行なうとなれば、大勢のサポート・ミュージシャンとともに大がかりなステージ演出が用意されていても当然と考えてしまう。巨大なステージ・スクリーンは大がかりであったが、派手というよりも、あくまでも曲の流れに沿ったシンプルな演出であったし、何よりもバンドの演奏をじっくり聴かせようという気持ちがストレートに伝わってきたタイトなパフォーマンスだったと思う。そして、Mr.Childrenはあくまでも純粋なロック・バンドであると改めて感じたステージだった。特に桜井和寿はステージを駆け回り、シャウトし続けても、息切れひとつすることなく歌いきり、そのプロ意識の高さは感動に値するものだった。
大ヒット・アルバムを作り上げ、ドーム・ツアーを成功させた彼らであるが、2010年はさらに大きく飛躍するに違いない。あの日、ドームにいた観客の多くが僕と同じような感想を持ったと思う。底知れない可能性と強烈な魅力を体感させてくれたライブだった。
SET LIST
1.声
2.ラヴ コネクション
3.Dance Dance Dance
4.Worlds end
5.HANABI
6.ロードムービー
7.風と星とメビウスの輪
8.ALIVE
9.LOVEはじめました
10.Monster
11.ニシエヒガシエ
12.CANDY
13.Simple
14.Drawing
15.彩り
16.fanfare
17.箒星
18.名もなき詩
19.エソラ
20.声
21.終わりなき旅
ENCORE
1.365日
2.and I love you
3.GIFT
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